湘南海岸の砂浜に整備されている砂防柵が、劣化し放置されている問題について
SFJでは竹を編み込むのに使用している緑色のビニールを被覆した番線(針金)が劣化して、大量の海岸ゴミになり放置されている問題に、神奈川県に強く対策を求めてきました。
すでに県では一部の砂防柵に、自然素材である「しゅろ縄」で編み込んだ竹の砂防柵を設置して試験的な対策が始まっているのですが、現在の状況を写真と劣化し海岸ゴミになった実物を持参し県に報告して、更なる対策強化を求めるために要望書を提出してきました。
県の海岸行政の統括責任者である大島伸生県土整備局長と県土整備局河川下水道部砂防海岸課の加藤秀一課長から、市民からの声と現場の貴重な情報を得た事に対する感謝の言葉を頂き、今後の対策について意見を交わしました。
海岸の砂防柵についての要望書
神奈川県知事 黒岩祐治 殿
拝啓、新緑の候、ご健勝にてお過ごしのこととお喜び申し上げます。神奈川県に於かれましては湘南海岸の良好な環境整備にご尽力頂き誠に有難うございます。
さて、毎年10月から4月にかけて強い南西風が吹き荒れ、飛砂(堆砂)によりサイクリングロード、国道134号が通行止めになるなど海岸地域の生活に大きな影響を及ぼすことから砂防柵を設置していると理解しております。
先週末に茅ヶ崎海岸に行くと破損した砂防柵見受けられ、所々に竹やカラー番線など材料の残骸が広範囲に散乱していました。目に付く物については回収できますが、砂に埋もれている物も多くありとても危険な状況で景観的にも良いとは言えません。海岸には週末だけでなく毎日の様に地元住民を始め県内外来訪者から多くの人々が訪れ、この時期になると子どもたちが裸足で走り回っていて砂浜から飛び出ている残骸で大けがする可能性が非常に高いと思います。
東京都では緊急事態宣言発令、神奈川県でも蔓延防止措置の最中ではありますが、ゴールデンウイークには多くの方が訪れることが予想されます。
以前もこの様な案件については問題となり対応して頂いていますが、神奈川県に於かれましては早急に残骸の撤去を行うなど安全対策に特段のご配慮をお願い申し上げます。敬具
令和3年4月27日
国際環境NGO サーフライダーファウンデーション・ジャパン
代表理事 中川 淳
SFJ近藤理事、佐賀理事、石川事務局長も同席