海の無い国ネパール人が初めて見た海でビーチクリーン

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水野亜彩子・Riya Lama・田上彩

突然ですが、皆さんはネパールと聞いて何を思い浮かべますか?
私はエベレストがあるヒマラヤ山脈があることと、国旗の形が特徴的ということくらいでした。周りの人も訪れている人が少ない国なので情報があまり無く、どのような国なのだろう?と興味がありつつも未知の世界という印象でした。今回はそんなネパールからミス・タマンのRiya Lamaさんが初めて日本へ来日し、初めて見た辻堂海岸の海でビーチクリーンを行いました。

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地元サーファーでミスユニバースファイナリストの経験がある田上彩も参加した

ネパールはなんと125以上の民族からなっている国で、タマンはその民族の1つ「タマン民族」のことを指します。タマン民族はネパールの中でも人口比率5位と多い民族になり、そのタマン族の中でミス・タマンに選ばれたのが今回初めて日本を訪れたRiyaさん。

実際に海へいく前にゴミがなぜ海へ行き着くのか?話していきます。

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「実は海岸のゴミの約70%は生活しているところから川を流れて海へ辿り着くことや、流れ着いたゴミを動物や魚が食べてしまい、このままの状況では将来は魚が食べられなくなるかもしれない」ということを説明。その事実にRiyaさんは驚き、海の無いネパールでも他人事では無いと危機感を感じていました。
ネパールの街中では悪気なく道端にゴミを捨ててしまう人がいること、そしてゴミの処理方法が埋め立てるなど選択肢が少ないという現状を写真と共に教えてくれました。
最近はSNSの普及もありゴミを捨てることはいけないことと意識の変化が芽生えてきているそうです。
ネパールの現状を聞いて、改めて知る機会を作ることがとても大切でこの輪を大きくすることでより明るい未来が見えて来るのではと希望の光を感じました。

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今の環境の現状、ネパールの現状を話した後、実際に海へ。ネパールから遥々訪れたRiyaさんは初めて見た海に目を輝かせて砂浜をかけて波打ち際まで走っていったのが印象的でした。
一緒にビーチクリーンを行なう中では、夢中になってゴミを拾っていました。ビーチクリーン後はゴミを広げて、どのようなゴミがあるのか一緒に見てみました。「大きいゴミは思っていたより少なかったけれど、マイクロプラスティックの多さに驚いた。」とRiyaさんは語っていました。

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初めての海の感想を聞くと、「自然とつながってエネルギーを感じることが出来た。自分の国からもゴミが海へ流れて汚してしまっているかもしれないと考えると、しっかりと考えていかないといけない問題だと思った。」と語っていました。
私達は島国だからこそ感じられる部分を陸国の人に伝えていかないといけないし、逆に陸国だからこそ起こる問題を教えてもらい、自分ごととして考えていく必要があるなと感じました。そして1人でも多くの人に現状を知ってもらうきっかけ作りを常に行っていくことが大切だなと思いました。

Riyaさんが実際に海をみて感じたことをネパールの人々に伝えてくれたら嬉しいなと思います。
小さな一歩だとしても皆んなで行えば大きな一歩になることを信じて。

撮影:SFJディレクター 簾 颯人

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