環境基準達成率100%を目標に、藤沢市が水質改善計画を発表
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コラム政治家フォーラム水質調査活動
ピンをクリックするとフラッグが表示されます。この調査の目的は、各サーフポイントの水質の状態を知ることにより、日常的に海に入るサーファー達の日々の意識を高めて、環境保護活動に役立てるためのものです。そして、この調査の結果は、あくまで調査日時その時点での情報です。海水の状況は、その時の天候や風向き、潮流などで大きく変化します。
毎年行政が行っている水質検査の基準「環境省水浴場水質基準」を基に、SFJ独自の水質判定を行っています。
化学的酸素要求量、水中の有機物(汚れの主成分)が分解されるとき消費される酸素量のことを言います。汚れの主成分である有機物を一定量の酸素を含有する酸化剤と反応させ、残った酸化剤の量を酸素とみなして調べることで測定するものです。汚れの中には、有機物の他に有害物質である亜硝酸もCODとして検出されます。CODの値が大きいほど、その水は汚れていると考え水質の衛生指標のファーストジャッジとなります。
海水中の塩化物イオンは通常16000mg/l以上と大量に含まれ、極端に低く(10000mg/l以下)CODや微生物などが異常検出された場合は汚水の流入の指標となりうるために測定する意義があります。
大腸菌の数値は人又は動物の糞便汚染の程度を示すものです。病原菌の源は人又は動物です。病原菌は体内で大量増殖し、それを感染といいます。したがって人又は動物の排泄物である糞便がもっとも病原菌のいる可能性が高いものだと考えられます。健常者の糞便に病原菌が存在している可能性は低いのですが、大腸菌が高濃度で検出されれば、糞便汚染が残っている可能性が高まり、病原菌も存在する可能性があると判断されます。では、病原菌そのものを直接測ってはどうか?とも当然考えられるのですが、何百種類とある病原菌を全て測定することは実際には困難です。
腸球菌も大腸菌と同様に、人又は動物の糞便汚染の程度を示すものと考えられています。国内では水質検査項目になることが少ない腸球菌は人や動物の腸管内に常在する球状の細菌で、病原性が非常に弱いので健康な人への危害はほとんどありません。しかし、けがをしたり免疫力が低下した状態では、腹膜炎や敗血症など重篤な感染症を引き起こすことがあります。また、抗生物質が効かなくなっている腸球菌も存在しています。近年海外においては、溶血性レンサ球菌(溶連菌、人食いバクテリア)による健康被害が多発し、死亡や足の切断などの重篤な症例があります。腸球菌はレンサ球菌の存在の一つの指標となります。また、自然環境での増殖率が大腸菌に比べて小さいため、むしろ大腸菌より糞便による汚染の指標にもなります。海岸の国際認証であるブルーフラッグ認証の必要検査項目です。
2015年~2018年までの3年間